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花筏ノ刃「White Day特典SS」
七つの仲直り


「この世に、喧嘩をしない夫婦やカップルなんて、存在しないでしょう。
喧嘩をするのは、ごく普通のことです。
問題は、どうやって仲直りするか……ですね。
ではここに、花筏ノ刃流の七つの答えを、こっそりお教えいたしましょうか……」



『燎雅編』


部屋は真っ暗だった。
早く来るとお互いに約束したのに、扉の前に立っている私には、静かで暗い景色しか見えない。


さすがに、ちょっと落ち込んだ。
遅すぎたのだ。仕方がない。帰ろう。
回れ右をして今来た道を戻ろうとした寸前、彼の逞しい腕が、突然視線の前に差し出された。帰り道を塞がれてしまって、これでは帰るに帰れない。


「誰が帰っていいと言った?」


「……燎雅様だって、約束を守らなかったじゃないですか」
私は身体をこわばらせて、唇を軽く噛んだ。


「夕飯前だというのに、俺に声もかけようともせず、連中と一緒に遊びに行ったのは誰だ?」
顔を少し傾けた燎雅様は、とても機嫌が悪そうに見える。


「……」
私は、急に言葉に詰まってしまった。


「しかも、夕飯にも遅れるとはな」


「……ごめんなさい」


「ん? 背中に何を隠している?」
燎雅様は、私が背中に隠した物に気がついた。


「あ……これは」
私はバランスを崩して、畳の上に倒れこんだ。その拍子に、隠していたお酒も身体にかかってしまった。
「あっ」


「桜の粋?」
飲み慣れたお酒の香りに気づいた燎雅様は、少し驚いたようだった。


「あっ! そ、それは、みんなに千坂の町では”清の粋”が売られているって教わったものだから、つい……」
せっかく燎雅様を喜ばせたいと思って買ったプレゼントが、台無しだ。私は、またがっかりする。


「結局、ずぶ濡れです」


「……まったく」
燎雅様は、深い溜め息をつく。


「飲めなくなっちゃいました。残念ですね」
着替えに行こうとしたその時、燎雅様は私を一気に畳に押し倒した。


「誰が飲めないって?」
燎雅様は、私の襟元を荒々しく開く。
「これは、俺の酒だ」


「待っ……!」
私の頬は、火がついたかのように赤く染まる。
燎雅様の匂いと清の粋の香りが混じり合い、部屋の隅々まで広がっていく。


「待たない」
燎雅様は意地の悪い微笑みを浮かべ、言い返す時間さえ与えてはくれず、すぐに灯りを消した。




『村雨編』


村雨さんは黙ったまま、庭先で何度も素振りを繰り返していた。


(村雨さん、さっきから何も言ってくれない……)


私はそっと台所に入り、食材を手にした。そしてしばらくすると、味噌汁が煮える、いい匂いが漂ってきた。


「ん? この匂いは……」
村雨さんはようやく素振りをやめて、台所に来てくれた。


「お稽古は、もういいんですか?」
「……お腹が空きました」
ぶっきらぼうな言い方だったけれど、それでも村雨さんが口を開いてくれたことが、嬉しかった。


「やっと話をしてくれましたね」
私は味噌汁が入ったお鍋を、食卓へと運んだ。きっと、美味しいはずだ。


「……これはあなたの手料理! しかも、味噌汁ですね」
味噌汁とわかった途端、村雨さんの声が弾む。
「……参ったな。反則ですよ、味噌汁なんて」
村雨さんは、うん、と背伸びをする。表情があまり見えなかったのは、彼なりの照れ隠しなのかもしれない。けれど、まだ村雨さんの機嫌がすっかり治ったわけではないことは、わかっていた。


「村雨さん。これからは、絶対勝手にフラフラどこかに行ったりしません。だから、もう怒らないで」
私は真っ直ぐに、村雨さんの眼を見つめた。


「私は……怒っているわけではありません」
村雨さんが、私の目を見つめ返す。すると、さっきまでの暗い影が、みるみるうちに晴れていくのがわかった。
「ただ、心配だったのです」


「……ありがとうございます。これからも、私を守ってくださいね」
思わず、笑顔がこぼれた。私はお椀に味噌汁をよそい、村雨さんに差し出す。


と、村雨さんは急に顔を赤らめた。
「……」


「大丈夫ですか?」
私は瞬きを繰り返す。


「な、なんでもありません」
村雨さんは、慌てて目を逸らす。それから慣れた手つきで味噌汁をよそい、お椀を私の前にそっと置いてくれた。


(これから……いいえ。この先一生、私はずっとずっと、あなたを守る……守り抜きます)
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